マネーフォワード「お金のEXPO 2017」イベントリポート

自分の未来は自分で作る時代若者だからこそメリットが大きい資産形成のための制度は整っている

専門家が資産運用や投資、家計改善などのアドバイスを行う「お金のEXPO2017」(主催:マネーフォワード)が10月22日(日)、東京・港区のグランドプリンスホテル新高輪内国際館パミールで開かれた。
台風接近による悪天候、また第48回衆議院議員総選挙当日にも関わらず、開場時間の9時前から受付には行列ができ、来場者の意欲の高さがうかがえた。
参加者は20~30代の若い方が多く、各セミナーは多くの人であふれ、各社出展ブースや個別相談コーナーなどもにぎわった。

ライトニングトーク 自分の未来は、自分で作る ~投資の世界への第一歩~

写真:日本証券業協会 金融・証券教育支援委員会委員長 藤沢久美氏
日本証券業協会 金融・証券教育支援委員会委員長
藤沢久美氏

オープニングを飾るライトニングトークは日本証券業協会 金融・証券教育支援委員会委員長の藤沢久美氏が登壇した。
藤沢氏は「自分の未来は、自分で作る~投資の世界への第一歩~」と題して、個人の投資を促す新しい資産形成制度などを紹介しながら、投資の必要性を強調した。
藤沢氏は、日本の証券投資が伸び悩んでいる現状を個人金融資産の構成データを示しながら説明。日本は、現金・預金の割合が過半数を占める一方で、株式・投資信託・債券の保有割合は12.0%にとどまるとし、「これは米国の36.9%と比べると低い」と述べた。
米国で株式等の割合が伸びている理由として、「今の日本と同じように、年金や社会保障の仕組みがうまく機能していない中、一人ひとりが将来の資産運用を考えるために、新しい制度を整えたことが投資への意欲を後押しした」と述べた。

藤沢氏は「日本でもいよいよ、個人が『自分の未来を作るための資産運用』を手助けする仕組みが、ここ数年で整ってきた」と言い、国内でも証券投資を取り巻く環境が大きく変化していることを指摘。新しい資産形成制度として「つみたてNISA」や「iDeCo」などを紹介した。

藤沢氏は「税制優遇を受けながら投資にチャレンジできるようになったのは、若い世代にとって大きなチャンス。人生を豊かにするためのパートナーであるお金を自分で作っていく手段は整っているので、ぜひ活用してほしい」と、参加者に投資への第一歩を促した。

写真:「証券投資が必要だと思う」人は「預貯金だけでは十分な利息を期待できない」と危機感を募らせていることを数字で解説
「証券投資が必要だと思う」人は「預貯金だけでは十分な利息を期待できない」と危機感を募らせていることを数字で解説

講演 投資のプロが教える 資産づくりのはじめ方

写真:レオス・キャピタルワークス 代表取締役社長・最高投資責任者 藤野英人氏
レオス・キャピタルワークス 代表取締役社長・最高投資責任者
藤野英人氏

昼過ぎからは、定員500席の会場で、レオス・キャピタルワークス 代表取締役社長・最高投資責任者の藤野英人氏が「投資のプロが教える資産づくりの始め方」と題した講演を行った。
会場は、20~30代の若い方を中心にほぼ満席。
藤野氏は、投資を取り巻く日本の現状を紹介しながら、「ためながらふやす」という投資の力が未来を支え、日本を元気にしていくことにつながる、と投資の重要性を説いた。
藤野氏は、藤沢氏と同じように、日本人とお金の関係について「日本の家計に占める現預金比率は過半数を占めており、これは欧米と比べても突出している」と指摘。
住宅を解体したときにゴミの中から多額の現金が見つかったニュースを例に「いわゆるタンス預金が多く、実際に家庭のタンスやつぼ、金庫の中に約43兆円ものお金が眠っている」と述べた。

一方、日本の成人1人当たりの年間寄附額は2500円で、米国の13万円の50分の1にとどまることや、日本人の2人に1人が投資について「勉強したくない」と考えているとするデータなどを提示。日本人は「お金が好き」な半面、寄附や投資に興味を示さない傾向があることを示した。
さらに藤野氏は、日本の会社員の組織への貢献・愛着度が31%と先進国のなかでも低い調査結果が出ていることをあげ、「働くことが嫌いだから、会社が嫌いで、つまり会社が信用できないから投資なんかできない、という負のスパイラルに陥っている」と指摘。
「労働に対する感謝の気持ちを伝え合うことで、働くことが好き、会社が好き、投資することで頑張っている会社や人を応援したいというグッドスパイラルを起こす必要がある」と強調した。

「投資はエネルギーを投入して未来からのお返しをいただくこと」と自身の定義を語る藤野氏。「みなさんもお金や時間や知恵というエネルギーを生かしながら、どうやって社会を良くし、資産を増やしていくかを考えるという意味で、既に投資家だ」と述べ、「私たちは誰かの投資に囲まれて生きている」とした。
また、女の子が生まれたときに桐の木を植え、育て、嫁ぐときに桐タンスに仕立てて贈るという話を紹介し「私の考える投資の本質が、この話にある。
投資は愛であり、未来。我慢、時間が必要だし、育てることが最も重要な部分だ」と述べた。

写真:「投資の力で日本を元気にする」との語りかけに聞き入る参加者
「投資の力で日本を元気にする」との語りかけに聞き入る参加者

具体的な資産運用としては、ためながらふやすことができる投資信託を挙げ、「少額から始められ、手軽に分散投資ができ、専門家が運用する点がメリット」とした。
さらに2018年1月から始まる「つみたてNISA」については「ためながら増やすということが実践できる上に、一定額が非課税という利点がある。いつでも解約が可能な点も隠れたメリットだ」と活用を促した。
また、個人型確定拠出年金「iDeCo」については「60歳以下の人はぜひ活用してほしい金融商品。将来への不安を減らすことができる」とアドバイス。注意点としては、60歳までは解約できない点をあげ、いつでも売却でき、お金を引き出すことのできるつみたてNISAとの併用を提案した。
投資の実践に大切な5つの心得としては、①すぐに始める ②「手に汗かかない額」を投資する ③情報をしっかり集める ④一気に投じない ⑤最低5年間は実践するの5項目をあげた。
藤野氏は「日本企業が自信を取り戻し、ステークホルダーのために頑張る会社が増えてきている。未来を作るのは皆さんだ。会社を支え、応援することは未来を作ることにつながる」と述べ、「長い人生の中で『ためながらふやす』という投資を通して、世の中に対しても価値のあることを行ってほしい」と締めくくった。

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