※1 スワップとは、金利(固定金利と変動金利)や通貨(円と外貨)を交換する取引をいいます。例えば、スワップを利用することにより、金利が低下したときに受取利子が増加する(逆に金利が上昇すると受取利息が減少する)ような仕組債を作ることができます。 ※2 オプションとは、あらかじめ約束した価格で、一か月後、一年後など将来に売ったり買ったりできる権利をいいます。例えば、株価があらかじめ定められた価格を下回ったときに、この権利が行使されて、償還金が減額するような仕組債もあります。
仕組債の発行者は、主に海外の金融機関です。アレンジャー(②)によってアレンジ(調整)された仕組債を発行し、資金調達を行います。
仕組債の発行者は、リスクヘッジの目的で、スワップハウス(④)との間でデリバティブ取引を行っています(=「カバー取引」といいます。)
仕組債を組成するための調整を行うのが、アレンジャーです。投資家ニーズを把握してどのような仕組債にするかを発行者(①)等との間でアレンジ(調整)します。
仕組債の販売を行う証券会社です。アレンジャー(②)が販売する場合もあります。
デリバティブ取引を活発に行う金融機関等です。
「仕組債特有のリスク」と「一般的な債券に共通するリスク」があります。
① 信用リスク
発行者の倒産などによって債券の利払いや元本の償還が履行されなくなるリスクです。発行者の信用リスクを判断する尺度として、民間の格付会社による「格付」を参照することが多いようです。
② 価格変動リスク
満期償還まで保有せずに債券を途中売却する場合には、市場価格(時価)での売却になります。
その場合には、市場価格の状況によっては、売却価格が購入価格を下回り損失が発生することがあります。
③ 為替変動リスク
外貨建ての債券の場合には、当該外貨の為替レートの変動によって為替差損が発生する場合があります。例えば、債券を途中で売却する場合には、売却するときの為替レートの差額、満期償還の場合には、償還日の為替レートと購入時の為替レートとの差額がマイナスのとき、それが為替差損となります。
④ 流動性リスク
債券の流通市場がない場合や、市場環境の変化により流動性(換金性)が著しく低くなった場合などにおいては、債券を売却することができない可能性があります。
このほかにも、仕組債のリスクはありますので、目論見書や契約締結前交付書面などをよく読んで、内容を十分に理解しましょう。また、上記の事項を含め、不明な点があれば、販売会社に説明を求めましょう。
なお、次の説明も参考にしてください。