数々のプロジェクト業務に参加、
本協会とは別の
自主規制機関の立ち上げも経験
2000年入職 政治経済学部経済学科 卒
就職活動時、IT関連企業をはじめ多くの企業が上場し、我が国最大のベンチャー・成長企業向け市場であった株式店頭市場に魅力を感じ、当時、この市場を運営していた日本証券業協会に興味を持つ。その後、金融・資本市場全般に関する政策提言や、投資教育など、幅広い活動を行っていることを知り、強い関心を持つようになった。
入職後は関心があった株式店頭市場関連のプロジェクトや、新たな自主規制機関(第二種金融商品取引業協会)の立ち上げなどにも参画。現在は総務部において、課長として証券会社・金融機関の本協会への新規加入に関する業務などに取り組んでいる。
入職前から興味を持っていた株式店頭市場の運営部門に配属
入職後の配属は業務部。入職前から関心を持っていた株式店頭市場を管轄する部署でした。当時はのちにITバブルと呼ばれる時期で、IT企業をはじめとする多くのベンチャー企業が株式店頭市場で株式公開をしていました。私が配属されたのは、業務部内に設けられた「市場運営組織改革推進室」というプロジェクトチーム。投資者や証券会社にとってより利便性の高い市場にするため、株式店頭市場の市場運営に株式会社機能を活用しようというプロジェクトでした。1年後には「株式会社ジャスダック」に市場運営業務を委託することになり、無事プロジェクトが終了。株式店頭市場に関する自主規制業務は引き続き協会が担当しますので、その所管部署となった店頭市場部の市場企画グループに籍を移すことになりました。
店頭市場部に1年間在籍したあと、証券会社への出向が決まりました。これは証券会社の実務を現場で学ぶことを目的とした研修としての意味合いが強いもので、期間は1年間。おおよそ3カ月ごとに部署を移り、会員である証券会社の実務について学びました。そうした実務に触れるチャンスは少ないため、とても良い経験になりました。
出向後は再び店頭市場部に戻り、具体的なルールメイク業務に携わりました。当時、株式店頭市場には制度信用取引の仕組みがなかったのですが、新たに取り入れることになり、同制度の導入を手掛けました。その後、株式店頭市場を証券取引所として改組することになり、2004年、新しく「ジャスダック証券取引所」として生まれ変わることになりました。このジャスダック証券取引所の創設への対応として株式店頭市場に関する諸規則の改廃等を行い、株式店頭市場を閉鎖しました。
次の異動先はエクイティ市場部。株式に関わる自主規制ルールを所管する部署です。店頭市場部も株式関係の業務が中心でしたが、エクイティ市場部では、企業が株式を発行するときに証券会社が行う引受業務や証券会社における売買管理業務に関する自主規制といった新たな分野を経験しました。
本協会とは別の自主規制機関の立ち上げに参画
次に配属になったのが企画部でした。企画部は政策提言を担う主要部署の一つです。転属後、「第二種金融商品取引業協会」という新たな自主規制機関を立ち上げるためのプロジェクトチームに配置されました。2007年の金融商品取引法の施行により、いわゆるファンドや信託受益権が規制の対象に含まれたのですが、当時はそれらを扱う業者に対する自主規制機関が存在していなかったため、本協会が中心となり、新たな自主規制機関を設立することになりました。
まず、法人の設立のための定款の作成や認証手続き、役員の選任、法人登記など、会社としての枠組みづくりからスタート。組織としての規程類の整備や、事務所、システム関係の整備、日々の経理業務など、通常であれば複数の部署で行う仕事を、数名のプロジェクトメンバーでこなしていきました。そのまま出向となり、自主規制機関として、金融商品取引法上の認定を取得するという使命を受けました。2011年に認定金融商品取引業協会としての認定を受けることができ、プロジェクトの初期目標を達成することができました。
その後は、協会としての組織固めが必要です。会員を募るところから始めるのですが、そもそも自主規制機関が存在しなかった分野。協会に加入するメリットを詳しく説明し、理解を求めていきました。私が携わっていた設立段階の会員数は30社ほどでしたが、その後、次第に数を伸ばし、現在は400社を超える大きな組織になっています。
課長として、証券会社・金融機関の本協会への新規加入に関する業務等を担当
出向から戻り、次に配属されたのが現在も所属している総務部です。総務部というといわゆる「庶務」をイメージされるかもしれません。もちろん庶務的な業務もありますが、本協会の最高意思決定機関である総会や、重要事項を決定する理事会の事務局を担当しています。また、協会事務局の総合調整役としての機能を持った部署です。
また、毎年9月開催の証券業界の一大イベント、「全国証券大会」の企画・運営も行っています。
私自身の現在の主な仕事は、証券会社・金融機関の本協会への新規加入に関する業務や協会員の監理業務です。証券業務を開始するには、まず金融商品取引法に基づいた登録を受けなければならず、この登録が済むと、本協会にも加入する、といった流れになっており、その際の審査を総務部が受け持っています。現在、本協会には470社ほどの証券会社・金融機関が協会員として加入していますが、そこに新しい会社が仲間入りできるかどうか確認するわけです。最近では、フィンテックを取り入れた新しいビジネスモデルを持って新規参入する証券会社も増えており、既存の自主規制ルールとのバランスが一つの課題になっています。また、少人数で複数の会社を同時進行で手掛けることも多く、常にスタッフの進捗を把握しながら目標に向けて対応することを心掛けているのですが、この点は第二種金融商品取引業協会での経験が役立っているように思います。
金融・資本市場の最先端を担えることがやりがいに
本協会で働くやりがい、面白さは、たくさんあると感じています。まず、自主規制ルールづくりや政策提言を通じて、金融・資本市場の最先端を担える点があげられます。協会では、各種会議体を通じ、証券業界のこれからを創る活動が日々行われています。その場所にいることができる。そのこと自体がやりがいにつながっていると感じています。
多くの人との関わりの中で成長できることもポイントです。本協会の業務は、協会職員だけでは成り立ちません。自主規制ルールを制定・改廃する場合には、協会員と緊密に検討を行う必要があります。その中で証券業界の実務を教えていただくこともあります。また、投資者からの意見を聞くこともあります。協会自体は少人数の組織ですが、業務の幅の広さと、人とのつながりは無限にあると思います。また、少人数=ほとんどの職員と交流を持つことができるところも、働きやすさを生み出しています。積極性があれば、比較的若いうちから責任ある仕事をどんどん任せてもらえるところも魅力だと思います。
Career Step
- 2000.04
- 入社 業務部 市場運営組織改革推進室( 株式店頭市場の株式会社機能活用に関するプロジェクトチーム)
- 2001.02
- 店頭市場部 市場企画グループ
- 2002.04
- 証券会社に出向
- 2003.04
- 店頭市場部 市場企画グループ(制度信用取引の導入などに携わる)
- 2004.12
- エクイティ市場部
- 2008.07
- 企画部
- 2010.12
- 第二種金融商品取引業協会に出向(同協会の立ち上げに参画)
- 2012.07
- 総務部(証券会社・金融機関の新規加入に関する業務及び協会員の監理業務)
- 2014.10
- エクイティ市場部
- 2015.10
- 総務部
1Day Schedule
- 6:00
- 起床
- 8:30
- 出社
メールチェック、1日のスケジュール確認 - 9:00
- 午前業務
部内全体ミーティング、ラインミーティング、その他打合せなど - 11:30
- 昼食と仮眠
- 12:30
- 午後業務
会議、協会員との打合せや新規加入希望会社との面談・資料チェック、関係部署との打合せ、行政当局への訪問など
- 17:00
- 部下の業務の進捗確認・相談
- 19:00
- 業務終了・退社
- 20:30
- 夕食
- 22:00
- テレビや読書、インターネットで情報収集
- 24:00
- 就寝