金融機関の役職員の
金融知識向上に
資格試験や資格更新研修を通じ貢献
2013年入職
政策科学部 政策科学科 卒
就活時の志望は金融業界で、なかでも日本証券業協会は業務の公共性が高く、自主規制業務や普及・啓発業務などさまざまな側面を持つところに興味を持つ。また、証券業界において同様の業務を行っている団体が他にないという、国内唯一の団体であるところにも魅力を感じ、入職を決めた。
複数の部署を経験し、他団体への出向の後、現在は資格管理部で外務員資格試験制度の運営などを担当している。
自主規制部門や他団体への出向などを経て、現在は資格試験を担当
入職後の最初の配属は公社債・金融商品部でした。債券やデリバティブ、証券化商品に関する規則を所管している部署で、会議体の運営に携わるほか、半年に1度行われる証券化市場の統計調査の担当をしていました。2年目には、シンガポールで開催された、各国の自主規制機関等のスタッフが集う国際会議にも出席させてもらいました。次に所属したのは研修部です。研修部では、証券会社の社員・役員向けに研修プログラムを組んでおり、多いときは月に数回研修が行われます。研修の講師は協会内の各部署から選出してもらうほか、弁護士など外部の有識者にも依頼しますが、私は講師の日程調整など研修の実施準備を担当していました。
続いての2年間は、日本投資者保護基金へ出向しました。同基金は、投資者の資産保護を目的に設置されている組織で、証券会社が破たん等をした際の補償業務を行っています。幸い、出向中の2年間、補償業務に携わることはなく、もう一方の業務の柱である新規証券会社の加入審査を担当していました。また、証券会社が廃業する際にも、顧客資産が適切に移管・返還されていることを証明する監査が必要で、その担当も経験しました。
現在は資格管理部に所属し、外務員資格試験や外務員資格更新研修、外務員として必要な知識を得るための「外務員必携」というテキストの作成などを担当しています。本協会では、協会員である証券会社や銀行の社員、役員が金融商品を取り扱うために外務員資格の保有を義務付けており、外務員資格試験を実施しています。外務員資格試験では、株式や債券などの金融商品の業務や財務諸表の読み方など、外務員に必要な幅広い知識のほか、金融商品取引法を始めとした法令・諸規則の順守や企業倫理についても問われており、外務員の資質の確保のみではなく、投資者の保護にもつながっていると考えています。
入職年次に関係なく意見を出しやすい社風
私は外務員資格試験のほかに、外務員資格更新研修も担当もしています。法令や諸規則は、いわば生もので、改正によって絶えず変化していきます。そのため、原則5年に1度、既に資格を持っている人にも、外務員としての資質の維持・向上を目的として外務員資格更新研修の受講を義務付けています。
当然のことですが、試験や研修を実施する私たちも常にキャッチアップが求められます。業務としては、これが一番大変かもしれません。具体的には、関係省庁や関係機関のウェブサイトをチェックし、法令・諸規則や制度改正について部内で情報共有の打合せを行っています。このようにして収集した情報を基に、試験問題を審査する部署と試験問題の改訂について協議を重ね、資格試験や更新研修の問題改訂を行っています。
入職後からこれまでに担当した業務のなかで、特に思い出に残っているエピソードとしては、日本投資者保護基金に出向中、米国のニューヨークとワシントンに1週間出張したときのことがあげられます。日本と同様の基金は各国にもありますが、国によって内容が異なります。それまで英・仏・独の基金について調査がなされ、私の出向中に4カ国目となる米国が対象になりました。海外の事情を把握し、日本の投資者保護に活かすのが調査の目的です。弁護士や大学教授のアテンドという形で会議等に参加させていただき、米国の制度を直に学ぶことができたことは、非常に貴重な経験となりました。
最後に、本協会で働く面白さなどについてお話ししたいと思います。本協会は一つの団体ですが、部署によって別の会社かと思えるほど、行う業務に違いがあります。そのため、異動の度にさまざまな経験をすることができ、業務を通じ、金融・証券について幅広く学ぶことができます。また、若手の意見も積極的に取り入れてもらえるなど、入職年次に関係なく意見を出しやすい雰囲気があり、とても風通しの良い職場だと思います。優しい人が多いというのは、会社訪問や説明会のときに受けた印象でしたが、入職後、その印象どおりだったことが分かりました。今後も、そうした特徴を持つ職場でさまざまな経験をし、幅広い視野を養うとともに、自身の知識・能力を高めたいと考えています。
1Day Schedule
- 8:50
- 出社
- 9:00
- 朝の打合せ
業務連絡、グループ全体での当日作業に関する打合せ - 9:10
- 午前業務
テキスト原稿の確認、法令改正の情報収集等 - 11:30
- 昼食
- 12:30
- 午後業務
印刷業者との打合せ、試験問題改訂作業
- 17:00
- 退社
ショッピングへ - 19:00
- 帰宅
夕食 - 21:00
- 趣味
映画や読書 - 24:00
- 就寝