日証協について
バーゼル銀行監督委員会の市中協議文書に対するコメントの発出について
バーゼル銀行監督委員会(バーゼル委)は、金融危機の再発を防止し将来における貸出のベースとなる銀行の資本基盤を強化するため、銀行の資本の質と量の双方を改善し、過度なレバレッジを抑制する方向で銀行の健全性規制の国際基準を見直すとのG20での合意を踏まえ、昨年12月に「銀行セクターの強靭性の強化」及び「流動性リスク計測、基準、モニタリングのための国際的枠組み」と題する市中協議文書を発出しました(コメント提出期限4月16日(金))。
上記2件の文書では、
- 自己資本の質の強化
- リスク捕捉の強化(カウンターパーティ・リスクの取扱いの強化等)
- レバレッジ比率規制の導入
- プロシクリカリティ(景気変動増幅効果)の抑制
- 流動性規制の導入
を内容とする規制改革案を提案しています。
提案された規制は銀行を対象とするものですが、金融資本市場全体の活動ひいては実体経済にも大きな影響を及ぼす可能性があることから、本協会では、我が国証券業界としての対応を国際関係諮問委員会において検討し、その結果を踏まえたコメントを4月16日にバーゼル委員会あてに発出しました。
(参考)新基準実施の予定
1) | バーゼル委は、今回の市中協議を通じて寄せられた意見及び本年前半に予定されている包括的な「定量的影響度調査(QIS)」の結果を踏まえ、最終的な規制のあり方を本年後半に改めて検討する予定。 |
2) | 新基準の実施は、2012年末までを目標に、金融情勢が改善し景気回復が確実になった時点で段階的に行い、金融市場の安定性及び持続的な経済成長との整合性を確保することとされています。 |
3) | また、規制の実施にあたっては、グランドファザリング(新規制実施後も、既存の取扱いを一定期間認めること)や経過措置(新規制の一部について実施時期を後倒し)を十分長期にわたり設定することとされています。 |
お問い合わせ
- お問い合わせ