第8回

ボーナスの平均支給額は
どのくらい?
おすすめの使い道も解説!

みんなボーナスってどのくらいもらってるのかな?僕のボーナスは、同年代のみんなと比べるとどうなのか気になるなあ。毎月の給与とは別の収入だから、使い道もしっかり考えないと!

毎月の給与とは別に、まとまったお金が支給される「ボーナス」は、会社員にとってとても嬉しいものです。ボーナスの支給金額は、業種や年代、勤続年数、勤めている会社の業績によって異なりますが、世の中の同世代のボーナス事情が気になる人も多いでしょう。また、ボーナスの使い道についても悩ましいところです。今回は、ボーナスの年代別および業種別の平均支給額と、おすすめの使い道についてご紹介します。

ボーナスはいつ、いくらもらえるの?年代別の平均支給額を紹介!

ボーナスとは「賞与」「特別手当」などと呼ばれ、毎月の給与とは別に支給されるお金のことです。一般的に、夏(6~8月)と冬(10~12月)の年2回支給されますが、会社によって年3回以上もらえるところも。
ボーナスは「労働の対価」として支払われる賃金のひとつですが、法律上、会社にボーナスの支給は義務づけられていません。
そのためボーナスの支給がない会社もありますが、ボーナスの支給がある会社は、令和3年時点で、全体の約7割となっています。
出典:毎月勤労統計調査-令和4年2月分結果速報及び令和3年年末賞与の結果(厚生労働省)より(調査対象は事業所規模5人以上)

会社員になると、一体いくらくらいのボーナスがもらえるのでしょうか。まずは、入社1年目の夏にもらえる初めてのボーナス支給額を見てみましょう。

2022年4月入社者への夏季賞与・一時金の支給金額 出典:「2022年度 決定初任給調査」/産労総合研究所を基に日証協作成

上場企業等3,000社を対象にした産労総合研究所の調査によると、2022年4月に入社した新入社員に夏のボーナスを支給した会社は、全体の83%でした。また、入社してまだ2ヶ月など在籍期間が短い新入社員ということもあり、そのうち65.2%が「一定額(寸志等)」を支給と回答しており、通常のボーナスよりも少額としたことが推測できます。
実際、ボーナスの平均支給額は、毎月の給与である初任給の平均が大学卒で約21万円、高校卒で約17万円であるのに対し、夏のボーナスの平均支給額は、大学卒が約9万円、高校卒が約7万円と給与の半月分以下となっています。

それでは、入社1年目の冬のボーナスはいくらくらいになるでしょうか。業種や経営状態によって大きく左右されるため一概にはいえませんが、一般的には月給の1~2ヶ月分と言われるため、入社1年目の給与平均を基にして試算しました。

冬季賞与・一時金の支給金額の目安 出典:「令和3年賃金構造基本統計調査」/厚生労働省を基に日証協作成

夏のボーナスに比べると、まとまった金額でもらえそうですね。

続いて、年代別にボーナスの平均金額をみてみましょう。同じ年代でも勤続年数によって金額が異なるため、勤続年数1~2年、5~9年、15~19年の3つに分けて紹介します。

<年代別 年間ボーナス平均支給額>男女計・学歴計 出典:令和3年賃金構造基本統計調査/厚生労働省を基に日証協作成

同じ年代でみると、勤続年数が長くなるほど高くなり、入社して1~2年の人と20年近く働いた人の年間ボーナスの平均支給額では2倍以上の差がある年代がほとんどです。同じ勤続年数でみると、年代があがるほど金額があがっていくわけではありません。ボーナスの支給額は、給与と比べると会社の業績影響がより反映されやすく、給与のように必ずしも右肩あがりにならないことが背景にあると考えられます。

業種によってボーナスは違う?業種別平均支給額を紹介

ボーナスは業種によっても大きく異なります。業種別にボーナスの平均金額をみてみましょう。

業種別 年間ボーナス平均支給額>男女計・年代計・学歴計・企業規模計 出典:令和3年賃金構造基本統計調査/厚生労働省を基に日証協作成

業種別に年間ボーナスの平均支給額を見ると、「金融業、保険業」が146万1,400円と最も高く、次に「電気・ガス・水道」といったエネルギー関連業種が136万3,900円、「学術研究、専門・技術サービス業」が131万8,800円と続いています。

ボーナス額は業種によっても差があるんだね。頑張って働いて支給されたボーナスだからこそ、
大事に使わなくちゃ。
Lesson1「お金の計画の必要性」

ボーナスの使い道はどうする?まとまったお金は計画的に使っていこう!

みなさんは、ボーナスを何に使う予定ですか?給与とは別に支給されるまとまったお金ですから、あれもこれも買えるし、やりたいこともできそうだとワクワクしますね。しかし、ボーナスの使い道として避けたい行動があるのです。
代表的なNG行動をご紹介します。

① 毎月の赤字をボーナスで補てんする
業績によっては想定より大きく減ったり、支給されなかったりすることもあるため、ボーナス頼みでお金を使うのはNGです。毎月の収支が赤字の人は、赤字生活を脱するために早急に家計を見直しましょう。
また、自動車ローンや住宅ローンなどを毎月の返済以外にボーナス時にも返済する契約をしてしまうと、万が一ボーナスが減ったり出ない時に返済が難しくなる場合もあるため、注意しましょう。

② 無計画に使い、いつの間にかなくなる
いつの間にかなくなってしまい、せっかくのボーナスも生活費や雑費に消えてしまうかも知れません。

こうしたNG行動をしないためには、「計画をたてる」ことと「先取り貯蓄」がおすすめです。

まず、ボーナス時期が近づいてきたら、ボーナスからいくら貯めるかを決めます。そして残りの金額を想定して、何に使うかじっくり自分の心と向き合い、優先順位の高いことを書きだしていきます。初ボーナスは、家族へのプレゼントに使う人も多いようですよ。

ボーナスが支給されたら、すぐ貯蓄分は別の貯蓄用口座に移しましょう。貯蓄用口座を持っていない場合は、同じ銀行に貯蓄口座を作って移動すると良いですね。使う前に移すことがポイントです。

また、昨今はボーナスの一部を運用に回す人も多いようです。
たとえば、ボーナスのうち「投資用」として一定額を証券口座に移しておき、そのお金を毎月の積立投資にまわすイメージです。20代で積立投資を始めれば、時間を長く使ってじっくりと資産を育てていけます。少額から始められて、非課税でお得に投資ができる「つみたてNISA」や「iDeCo」といった制度も活用しながら、できるだけ早いうちから将来のために資産運用していきたいですね。

ボーナスは1回でまとまった額のお金をもらえるから、計画的に使うことが大事だよね。
将来のために、資産運用も考えてみようかな!
「私にも投資って、必要?」

ボーナスは、毎月の給与とは別にもらえる臨時収入だから、つい思い切り使ってしまいそうだけど、無駄使いせず、計画的に使うようにしよう。使い道がこれ!と決まっていない人は、将来のためにお金をふやすことも考えて、ボーナスをもらったタイミングで資産運用を始めてみるのもおすすめだよ。