相場格言集
米相場の時代から長く言い伝えられてきた「相場格言」は、投資の本質を表すものとして、今でも高い人気があります。ここでは、そうした格言をまとめました。
ご覧いただく前に
このコーナーは、(旧)証券広報センターが1971年に発刊した「格言は生きている」という小冊子の内容を転載したものです。印刷物としてはすでに廃刊となったものですが、その後も相場格言を解説した資料についての問い合わせが多く、ウェブ上に掲載することにいたしました。今読み返すと、時代を感じさせる文章や言葉遣いが多く、ちょっと違和感を感じる向きもあるかもしれませんが、一部を除いて基本的に当時の文章のまま掲載することにしました。
株式相場の格言のなかには、遠く米相場の時代から言い伝えられてきたものが多く存在します。米相場の格言は、相場に対する心構えや投資家心理について株式相場に共通する点が多いため、株式相場でも好んで用いられています。とはいえ、米相場の格言をそのまま株式投資に応用しようとしても当てはまらないものが多いのも事実です。米と株式の商品としての違いを前提とし、格言の意味を準用する形で使っているものもあることにご注意ください。
株式投資は本来、客観的な情報に裏付けされた合理的な行為でなければなりません。にもかかわらず多数の投資家が古い格言を口にするのは、投資行為に占める心理的要素が大きいためです。最終の決断に際して、何かに拠りどころを求める、その役目を格言が果たしているといえそうです。ですから、あくまで客観的な情報分析をベースとして、投資判断の参考としてこれらの格言を活用することが望ましいといえます。
心理のヒダは複雑で、感情には常にウラがあるといわれます。格言のなかに正反対の表現が出てくるのは、いわばその投影といえます。逆もまた真なりで、どちらが正しく、どちらが誤りであると速断できないことは、投資の実践のなかで実感できます。ケース・バイ・ケースの使い分けは皆さん自身の判断でお願いします。