IOSCO 世界投資者週間(World Investor Week)2021
証券監督者国際機構(IOSCO)では、本年10月に「世界投資者週間(WIW)」を定め、世界規模で投資者教育、金融リテラシーに関するメッセージの普及・拡散を図り、関係機関によるグローバルなキャンペーン活動を実施しています。
本年は、10月4日から10日を「世界投資者週間」と位置づけ、本協会においても、イベントの開催や周知用バナーのWEBページ掲載等を通じて、WIWのキャンペーン活動に積極的に参画・協力していく予定です。
Key messages
〇 詐欺や騙しの防止
賢い投資者は、
- 「一攫千金」や「絶対負けない」スキームは避ける(うま過ぎる話は現実にはあり得ない)
- 投資機会を独自に調査する
- 国外への送金要求に疑念を持つ
- 予期しない電話やその他の通信方法で個人情報を開示しない
- 財務データが含まれているアカウントでは、強力なパスワードや2要素認証等の優れたデータセキュリティを必ず使用する
- 急がず、その場で投資せよという過剰な売り込みとプレッシャーを無視する
〇 サステナブル・ファイナンス
賢い投資者は、
- サステナブル・ファイナンスは、環境・社会・ガバナンス投資(ESG)、社会的責任投資、インパクト投資など、様々な呼び名で言及されることを認識している
- 投資商品の開示文書を確認し、様々なESGやサステナブル・ファイナンスに関する要素がどのように評価されているかを確認する
- 投資商品のサステナブル・ファイナンスに対するアプローチが、投資者自身の目標、目的、リスク許容度や判断基準と一致するかを考慮に入れる
- サステナブル・ファイナンスの投資機会はそれぞれ違いがあり、個別に評価する必要があることを理解している
〇 投資の基本
賢い投資者は、
- 投資業者(業者、外務員等)が許認可を受けていることを確かめる
- 投資を行う前に商品についてリサーチする
- 全ての投資にはリスクがあることを理解している
- 複利の意義を認識している
- 分散の重要性を認識している
- 投資の選択に際して手数料負担の確認を行う
- 将来の必要性・目標に沿って計画を立て投資を行う
- 長期・積立・分散投資の利点を認識している
- 人生における予期しない課題への対処や不確実性の高い時期における投資に備えている
〇 ICO、デジタル資産、オンライン投資
賢い投資者は、
- 暗号資産一般やその新規公開(ICO)に関連するリスクを理解し、これらの商品に関する投資判断を行う際には十分注意を払う
- オンラインやデジタル環境での投資を検討する際に、デュー・ディリジェンスの重要性を忘れない
- オンライン投資詐欺を示唆する赤信号を認識している
- 著名人の推薦だけに基づいて投資しない
- 合法的な金融機関が投資資金を受入れる方法をよく理解している
活動状況
- 若年層向け周知活動
投資未経験者、無関心層、特に若年層向けに証券投資の魅力を発信するため、YouTube動画や特設サイトを作成し、情報発信を行っています。
- 個人投資家向け周知活動
中長期的な資産形成に適した税制優遇制度であるNISA(少額投資非課税制度)等のポイントを特設サイトやリーフレットにまとめ、情報発信を行っています。
詳細は以下のページをご覧ください。
https://www.jsda.or.jp/nisa/index.html(特設サイト「みんなにいいさ!NISAがいいさ!!」)
- 金融経済教育活動
投資未経験者・初心者を対象にセミナーの開催、講師派遣、ウェブコンテンツによる情報配信等を行っています。
- 「株や社債をかたった投資詐欺」被害防止に係る広報活動
高齢者を中心に深刻な社会問題となっている「株や社債をかたった投資詐欺」被害の防止を図るため、広告の実施やウェブサイトにおける情報発信等を通じて、一般消費者・投資者に注意喚起を行います。
詳細は以下のページをご覧ください。
https://www.jsda.or.jp/anshin/inv_alerts/toushisagi/campaign.html(特設サイト「株や社債をかたった投資詐欺被害防止に係る啓発活動」)