IOSCO 世界投資者週間(World Investor Week)2022
証券監督者国際機構(IOSCO)では、本年10月に「世界投資者週間(WIW)」を定め、世界規模で投資者教育、金融リテラシーに関するメッセージの普及・拡散を図り、関係機関によるグローバルなキャンペーン活動を実施しています。
本年は、10月3日から9日を「世界投資者週間」と位置づけ、本協会においても、イベントの開催や周知用バナーのWEBページ掲載等を通じて、WIWのキャンペーン活動に積極的に参画・協力していく予定です。
Key messages
〇 投資家のレジリエンス
賢い投資者は、
- 十分な緊急資金でひどい金融ショックを乗り切る
- 全ての投資にはリスクがあることを理解している
- 特に、単一の予期せぬ事象による損失から投資を保護することについて、分散の重要性を認識している
- リスク管理、インフレの影響の軽減及び高金利借入を回避する家計戦略により、人生における予期しない課題に備えている
- 運用実績の評価にあたっては、インフレが購買力に及ぼす影響に焦点を当て、実質利回りを利用している
- 詐欺被害防止のため、投資を行う前にリサーチをしている
〇 サステナブル・ファイナンス
賢い投資者は、
- サステナブル・ファイナンスは、環境、社会、ガバナンス(ESG)投資、社会的責任投資、インパクト投資など、様々な呼び名で言及されることを認識している
- 投資商品の開示文書を確認し、様々なESGやサステナブル・ファイナンスに関する要素がどのように評価されているかを確認する
- 投資商品のサステナブル・ファイナンスに対するアプローチが、投資者自身の目標、目的、リスク許容度や判断基準と一致するかを考慮に入れる
- サステナブル・ファイナンスの投資機会はそれぞれ違いがあり、個別に評価する必要があることを理解している
〇 詐欺や騙しの防止
賢い投資者は、
- 投資業者(業者、外務員等)が許認可を受けていることを確かめる
- 投資前に投資機会を独自に調査する
- 「一攫千金」や「絶対負けない」スキームは避ける(うま過ぎる話は現実にはあり得ない)
- 急がず、その場で投資せよという過剰な売り込みとプレッシャーを無視する
- 国外への送金要求に疑念を持つ
- 予期しない電話やその他の通信方法で個人情報を開示しない
- 財務データが含まれているアカウントでは、強力なパスワードや2要素認証等の優れたデータセキュリティを必ず使用する
〇 暗号資産
賢い投資者は、
- 暗号資産に関連するリスクを理解する
- 暗号資産を含むあらゆる投資機会を検討する際に、デュー・ディリジェンスの重要性を忘れない
- 投資詐欺を示唆する赤信号を認識している
- 著名人の推薦だけに基づいて投資しない
活動状況
- 若年層向け周知活動
投資未経験者、無関心層、特に若年層向けに証券投資の魅力を発信するため、YouTube動画等を作成し、情報発信を行っています。
詳細は以下のページをご覧ください。
https://www.youtube.com/channel/UC7BLJ5b59r7CPGWEjEzyd7w(YouTubeチャンネル「まなぶ わかる とうし チャンネル」)
- 個人投資家向け周知活動
中長期的な資産形成に適した税制優遇制度であるNISA(少額投資非課税制度)等のポイントを特設サイトやリーフレットにまとめ、情報発信を行っています。
詳細は以下のページをご覧ください。
https://www.jsda.or.jp/nisa/index.html(特設サイト「みんなにいいさ!NISAがいいさ!!」)
- 金融経済教育活動
投資未経験者・初心者を対象にセミナーの開催、講師派遣、ウェブコンテンツによる情報配信等を行っています。
- 「株や社債をかたった投資詐欺」被害防止に係る広報活動
高齢者を中心に深刻な社会問題となっている「株や社債をかたった投資詐欺」被害の防止を図るため、広告の実施やウェブサイトにおける情報発信等を通じて、一般消費者・投資者に注意喚起を行います。
詳細は以下のページをご覧ください。
https://www.jsda.or.jp/anshin/inv_alerts/toushisagi/campaign.html(特設サイト「株や社債をかたった投資詐欺被害防止に係る啓発活動」)